安倍首相の見立てでは、「トランプ大統領は、ビジネスマンなので、お金のかかることには慎重。」
安倍首相は、自民党総裁として、選挙と総裁選で9勝していますが、「ひとつでも負けたら党内で倒される。」と発言しています。石破首相は、つぶされる前に惨敗の責任を取って辞任すべきでしょう。
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2018年2月 働き方改革関連法案から、裁量労働制の拡大に関する法案を除外。厚労省の資料の労働時間のデータの誤りがひどかった。厚労省からの資料にない情報を野党が持っていて、「厚労省は野党と通じているんじゃないか」と疑心暗鬼に陥りました。
モリカケ問題の再燃。財務省による決裁文書の改竄(かいざん)→官僚の忖度。首相は知る由もない。
自民党総裁として、12年、14年、17年の衆院選、13年、16年、19年の参院選で6連勝。総裁選では、12年、15年、18年で勝利。ひとつでも負けたら党内で倒される。
官僚は、省によって、首相との対応が違う。(p288)
平昌冬季五輪(2月)。南北朝鮮に融和ムード
安倍首相は、トランプ大統領に「在韓米軍を撤退させてもらっては困る。米朝首脳会談をやるのならば拉致問題の必要性もしっかり言ってもらいたい」「完全かつ不可逆的な非核化」を意味するCVIDは、日米共通の目標であり、しっかり実現しなければならない」と強調。「金正恩が最も恐れているのは、突然トマホークを撃ち込まれて、自分の命、一族の命が失われることだ。武力行使のプレッシャーをかけられるのは、米国だけだ」と言い続けた。
トランプ大統領は、ビジネスマンなので、お金のかかることには慎重。
日朝平壌宣言(2012年)」を履行すれば、北朝鮮は日本から無償資金など大きな経済協力を引き出せる。
5月9日 李克強氏との会談で自衛隊と中国軍の偶発的な衝突を防ぐ「海空連絡メカニズム」の運用開始で合意
7月 オウム真理教死刑囚13人の死刑執行(死刑執行は法相の専権事項)
9月総裁選 石破氏は、モリカケ問題を念頭に、「正直」「公正」をスローガンに掲げ、「間違いは間違いとしてとお詫びする姿勢が必要だ」と安倍批判。
19年4月 茂木氏とロバート・ライト・ハーザー間で通商交渉→成功(爆笑p309)
消費税10%増税で財務省との暗闘:消費税を増税すると景気の冷え込みがひどいことは分かっていた。財務省はすぐ回復すると言ったが嘘だった。デフレ下における増税は、政策として間違っている。財務省は国が滅びtても財政規律が保たれさえいれば満足。森友問題は、私の足をすくうための財務省の策略と疑っている。(p313)
2016年8月 ケニアで、「自由で開かれたインド太平洋戦略(FOIP、Free and Open Indo-Pacific Strategy):アジアからアフリカに及ぶ地域の成長に向けて、自由と法の支配、市場経済を広げていく」と表明。普遍的な価値をを共有する国々と協力しつつ、中国も排除しませんよという立場をとっている。2017年 「戦略(Strategy)」から「構想(Plan)」に替えた。
2018年10月 訪中。「競争から協調へ、日中関係を新しい時代へお押し上げていきたい」と表明。2012年尖閣諸島を国有化して以来日中関係は冷え込んでいる。13年12月に靖国神社参拝。
一帯一路への支援:開放性や透明性、債務の健全性など、こちらの原則を出して、その基準を守るならば、日本も中国に協力しようと転換。
徴用工裁判:1965年の日韓請求権協定・経済協力協定は条約。倍賞健請求問題は「完全かつ最終的に解決された」と明記されている。徴用工裁判結果は、国際法違反。
北方領土問題:ロシアの米国不信により「2島返還合意」失敗。プーチンとは27回会談。プーチンとは森本総理以上の関係にはならなかった。(p329-331)ロシアは「第二次世界大戦の結果、北方4島はロシアの領土になった」 安倍首相は「ポツダム宣言受諾を表明した後に、ソ連は北方4島を奪ったわけだから、日本としては受け入れられない。」
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<「安倍信三回顧録」(橋本五郎・尾山 宏・北村 滋著)より引用>